相関係数
サヤ取り投資では2銘柄の株価が同じ値動きをしているペアを選ぶ必要があります。
株価の値動きが似ている組み合わせを選ぶことによって「買い」と「売り」の損益が相殺され、相場変動に左右されない運用ができるようになるからです。
この2銘柄の連動性を、統計学の視点から表した指標が「相関係数」です。
相関係数は、2銘柄の株価の値動きの類似性を表す数値です。
相関係数の数値は「-1~+1」の範囲で表されます。
相関係数が+1に近いほど2銘柄が類似した値動きとなります。
サヤ取り投資では、同じ値動きをしている2銘柄を選ぶ必要があるため、相関係数+0.7以上のペアを探すようにしてください。
相関性の高いペア(相関係数がプラス1に近いペア)の例として、日本を代表する大手銀行の三菱UFJと三井住友の2社があります。
過去10年間の株価推移比較チャートを確認すると分かりますが2社の株価の値動きは非常によく似ています。
どちらかの企業に特別なニュースがない限り、この2銘柄は、相関係数が0.9以上(年間ベース)をキープしていることがほとんどです。
(8306)三菱UFJと(8316)三井住友の10年間の株価騰落率比較
相関係数の算出式は、複雑ですが、Excelなどの表計算ソフトにて「CORREL」という関数を使うことで計算する事が可能です。
また計算する際の元データとなる2つのデータに関しては「株価」で算出するケースと「株価変化率」で算出する2パターンあります。
金融工学の世界では、相関係数の計算方法は「株価変化率」で算出するのが正しいと言われておりますがサヤトレでは、ユーザーの選択にて「株価」でも「株価変化率」のどちらでも選択する事が可能です。
相関係数の注意点
注意点としては、相関係数が高く、過去に同じ値動きをしているとはいっても、この先の未来も2銘柄が似た値動きをするという保証は全くありません。
過去のデータは、あくまでも過去はそうであったというヒントであり、今後も2銘柄の株価が継続して連動し続けるか分かりません。
「三菱UFJ」と「三井住友」のような同業種の企業であっても、くれぐれも違う会社であることについては忘れないようにしてください。
また相関係数が高いからといってサヤ取り投資の勝率が高く、利益が出やすいわけでもありません。
相関係数は、サヤ取り投資ペアを選ぶ際の一つの目安にすぎません。
間違われやすいポイントなのでご注意ください。
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