【初心者必読】サヤ取り投資入門レポート

【投資家必読】知らなきゃ損する!投資の税金ガイド

株式会社サヤトレの増田です。

本記事は、国・税務署・証券会社・税理士などの立場ではなく元・証券会社員。

現個人投資家が個人投資家の目線で「投資の税金」をテーマに執筆しています。

本記事が個人投資家の税金に関する考え方や財務戦略のヒントになれば幸いです。

本章に入る前に「税金」という繊細なテーマからも3つ注意点をお伝えします。

注意点をご理解いただき読み進めていただければ幸いです。

注意点
  • 内容を分かりやすくするため情報を簡潔化しています。
  • 脱税や違法行為を推奨する記事ではありません。
  • 最終的なご自身の税金は、税理士及び税務署にご相談ください。

本記事では「税金という分かりにくい内容」を「分かりやすくお伝えするため」できるだけ内容を簡潔にまとめています。

税金に関する仕組みやルールは、複雑で中々分かりにくいのが実情です。

多くの個人は、税金について理解していません。

今、この記事を読んでいる、あなた・・・

あなたが昨年納めた税金の合計はいくらですか?

おそらく上記の質問、ほとんどの方が答える事が出来ないでしょう。

なぜ自分が納めている大事なお金(税金)の金額が分からないのか?

理由はシンプルで「分かりにくい」からです。

税金は分かりにくい制度」として意図的に設計されています。

税金に限った話ではありません。

お金に関する世の中の制度やルールは、分かりにくく設計されています。

分かりにくく設計する事によって国民から沢山のお金を徴収する仕組みになっています。

よって本記事では、投資における税金について「分かりやすさ」を重視しています。

細かい税率の誤差や100人に1人が該当する例外は除いております。

内容を分かりやすく簡潔にしている例
  • 株式の税金は、利益に対して20%です。(正確には20.315%です)
  • 証券口座の種類は2つで「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」(正確には、3種類で一般口座もある。)

個人投資家が税金について大まかに理解して考える事を重視して記事にしています。

どうぞご理解いただければ幸いです。

また脱税などを指南する内容でもございません。

税金に関して最終的な判断を下すのは「税務署」です。

あなたでも、私でも、税理士でもありません。

税理士に相談の元、税務署に従い正しく金額の税金を納めてください。

分かりにくい税金をテーマですが、元・証券会社員、現・個人投資家の立場で執筆しました。

個人投資家にとってお役に立つ内容になれば幸いです。

税金の基本的な考え方

「税金」と聞くと一般的に「自分のお金を強制的に取られる」というイメージをお持ちの方が多いかもしれません。

しかしその考えは、正しくありません。

日本の税金の基本は強制徴収(源泉徴収)ではなく申告納税です。

1年間で自らの税金を計算し、翌年に自ら納めるのが日本の税金制度の基本です。

しかし国民一人一人が複雑で分かりにくい税金の計算を行うのは大変です。

その面倒な手間を省くために自動的に稼いだお金の中から概算金額が差し引かれる源泉徴収という制度が一般的です。

一番、分かりやすい例が会社員のお給料です。

会社員の給料は、基本的に源泉徴収されて会社員個人の銀行口座に入ります。

月に30万円の給料でも実際の手取りて振り込まれた金額は25万円のように実際に稼いだ給料と手取りには差があります。

これは会社側で会社員の税金を自動的に源泉徴収して会社が社員個人の代わりに5万円を納税代行しているからです。

会社員で正しく給料明細の各項目や内容を全て理解している方は、案外少ないのではないでしょうか?

会社員の方は、税金の納税を会社がやってくれているので税金についての知識が乏しい傾向にあります。

税金の計算や納税を会社に任せて代行していると個人の税金の知識は高まりません。

投資家として長期的な成功を目指す場合、税金に関する知識は、大きな武器となります。

分かりにくい税金ですが基本を正しく理解して、投資で沢山稼ぎ、沢山納税出来る投資家を目指しましょう。

証券税制の解説

ここからは、本格的に投資にかかる税金について解説していきます。

投資の税金に関して、抑えるべきポイントは3つです。

投資の税金ポイント
  • 投資損益の計算期間は1月1日~12月31日区切り
  • その年に確定した利益に対して20%の税金がかかる
  • 投資の収支-投資にかかる経費=最終損益

投資にかかる税金は、投資の利益に対して発生します。

投資金額も投資期間も関係ありません。

ここで言う利益とは、損益が確定した利益に対してです。

現在、保有中で評価益状態には、税金はかかりません。

そして個人の場合、損益の計算期間は1月1日~12月31日までと予め決めれれています。

その期間内に確定した損益がその年の投資結果となります。

上記のルールを上手く活用すると「現在評価益が出ている銘柄」と「損をしている銘柄」がある場合、その年の投資結果を黒字にするのか赤字にするのか?

決済する銘柄を調整する事によって、投資家側の判断で年間の損益をコントロールする事も可能です。

証券口座の種類の解説

投資を行う場合には、証券会社にて口座開設を行います。

株式投資を例に解説します。

株式投資で利益が出た際の税金の納税方法について非常に重要な選択を証券口座開設時に行わなければなりません。

それが特定口座の「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」の選択です。

もし、上記について選択を誤った場合、投資の税金を正しく納めることが非常に難しくなります。

投資に慣れておらず初めての場合は、その重要な選択をよく分からずに選択している可能性もあります。

今、あなたがお使いのすべての証券口座にて「源泉徴収あり」or「源泉徴収なし」 どちらが選択されていますか?

もしどちらが選択されているか分からない場合は、保有している証券会社に問い合わせを行って確認してください。

保有している証券口座の口座タイプをまずは確認する事が第一のステップです。

そして現在お使いの証券口座のタイプが分かれば本当に自分の投資環境にあっているのか確認しましょう。

変更を希望する場合は投資スタート月である1月から変更出来るように前もって証券会社に伝えて準備しておくとよいでしょう。

私が証券会社に勤めている際、投資家のお客様の9割は、特定口座源泉徴収ありを選択していました。

しかし私個人の結論は、全ての個人投資家に共通して・・・

「特定口座・源泉徴収なし」を選択する事をお勧めしています。

上記を選択する事は、個人が「確定申告」を行う事を意味します。

1年間の投資収益を計算して翌年3月に確定申告を行い利益が出れば、後からお金を納税しなければなりません。

投資で利益が出ているにも関わらず上記の行為を怠って税金を納めないと最悪の場合、脱税と判断される可能性もあります。

投資は、上手く成功すると多額のお金が儲かります。

個人投資家で1億円以上で儲かる事も珍しくありません。

悪意のある脱税に対して国や法律は、とても厳しいです。

これから特定口座の「源泉徴収あり」と「源泉徴収なし」について解説してます。

株式投資において、どちらの口座タイプが自分に合っているか考えて選択決定してください。

特定口座の種類の解説

特定口座の「源泉徴収あり」「源泉徴収なし」の違いについて解説します。

上記の違いは、名前の通り投資で儲かった際に税金の源泉徴収を自動的に行うか、行わないかの違いです。

「源泉徴収あり」を選択していると投資で100万円の利益が出た場合に20万円の税金が差し引かれて80万円が投資家の証券口座に入ります。

その年に儲かった金額に応じて証券会社側にて税金を自動徴収してくれます。

個人投資家は、確定申告を行わず何も面倒な手続きは一切必要ありません。

確定申告によって申告納税をしなくても良い手軽さが「源泉徴収あり」を選択するメリットです。

実際、多くの個人投資家は「源泉徴収あり」を選択しているケースがほとんどです。

もう一方の「源泉徴収なし」を選択していると投資で100万円の利益が出た場合に、源泉徴収で20万円が差し引かれる事なく、そのまま利益の全額100万円が証券口座に入ります。

これは1000万円でも1億円でも同じです。

この利益にかかる税金は、翌年3月に個人投資家自らが確定申告で税金を納めに行かなければなりません。

特定口座:源泉徴収あり
  • 証券口座内で自動的に税金が計算され、利益に対して差し引かれたお金が口座に入る。
  • メリット:既に税金が徴収されているので確定申告をする必要がない
  • デメリット:税金額を間違って多く納税してしまう可能性がある(後述)
特定口座:源泉徴収なし
  • 儲かった利益が全て投資家の口座内に入る。その年儲かった利益は、翌年3月に確定申告を行い納税。
  • メリット:投資の利益をフルに活用できる
  • デメリット:確定申告を行う手間が発生する

それぞれの口座タイプでメリット・デメリットがあります。

特に注意が必要なのが「源泉徴収あり」を選んだ際のデメリットです。

場合によって個人投資家に大きく不利になる可能性があります。

多くの投資家が「源泉徴収あり」の口座を使って投資を行いながら、この大きなデメリットについてあまり深く自覚しておりません。

気付いていない、もしくは知らないのです。

特定口座源泉徴収ありの注意点

多くの個人投資家が選択している源泉徴収ありの注意点について解説します。

特定口座源泉徴収ありの最大の注意点は・・・

間違えて投資の税金を多く納め過ぎる可能性があるという点です。

上記は、脱税とは真逆の行為です。

脱税は、納めるべき税金を納めない行為です。

その逆です。

源泉徴収を選択している事によって、不必要な税金が自動的に徴収されて税金を多く納めてしまう可能性があるのです。

税金は、間違って少なく支払うと「少ないですよ」と税務署から指摘を受ける事があります。

しかしその逆に間違って多くの金額を支払っても「多いですよ」と言われる事は、ありません。

私は、これまでに間違って(気付かずに)投資の税金を多く支払っている投資家を沢山見てきました。

多くの投資家が自分が納めている税金が多い事に気が付いていません。

一方で国は、間違って多く支払われている事に気づいています。

国としても投資の利益に対しては、税金を取りやすいです。

今後も国として投資を推奨して自動的(源泉あり)に多く徴収出来れば財源になります。

私が正しい証券税制の知識を投資家にお伝えすると、大変多くの方に喜んでいただけます。

本記事で最も重要な部分でもあるのでご自身の口座状況をイメージしつつ読み進めてください。

繰り返しますが、特定口座源泉徴収ありの最大の注意点は、投資の税金を多く納め過ぎる可能性があることです。

実際によくあるケースとして、どのような時に税金を納め過ぎてしまうのか解説していきます。

税金を多く支払い過ぎる例(複数の証券会社で売買)

個人投資家が間違って税金を多く支払うパターンとして複数の証券口座を使って投資をしているケースがあります。

  • 売買戦略に応じて証券会社を使い分けしている
  • A証券から手数料の安いB証券に移行した
  • C証券の取引ツールが使いやすいので移行した

理由は何でも良いですが1月~12月の1年間で2つの証券会社に売買が分かれている場合は要注意です。

特定口座源泉徴収ありは、証券会社が個人投資家に代わって税金を納める制度です。

A証券では、利益が出ているので税金は徴収され、B証券会社では大きく損失が出ていて総額では損失になっている。

上記のような状況においても証券会社Aの口座では利益が出ているので投資の税金として20%が徴収されています。

源泉徴収あり特定口座の2社証券で利益と損失になっているケース
  • A証券会社:100万円の利益  利益なので税金20万円が徴収
  • B証券会社:100万円の損失  損失なので税金徴収は無し
  • 損益を合計すると損益は0なのに20万円が源泉徴収されている

2証券の損益を合計すると0なのですがA証券では20万円分の税金を納めているので実際には、個人投資家の財布は、マイナス20万円減ったことになります。

投資で儲かっていないにも関わらず20万円の税金を納めている事になります。

使っている証券口座が特定口座源泉徴収ありの場合だと上記のようなケースが発生するのです。

A証券は、B証券でお客が投資をしている事を把握していません。

またその投資結果が儲かっているか、損しているかも分かりません。

A証券は、自社での売買情報しか分からないので100万円の利益に対して20万円の税金を徴収しています。

しかし個人投資家から見た場合には、A証券もB証券も全てを含めてトータルの損益が重要です。

年間の損益が0円なのであれば、税金額もゼロが正しいといえるでしょう。

このように特定口座源泉徴収ありを選択していると証券口座Aで個人投資家が気づかないうちに20万円の税金を納めてしまっている。

上記のような状況は、実際に多くの個人投資家で発生しています。

本記事をお読みの方で、源泉徴収ありを選択して複数の証券口座を活用している場合はご注意ください。

税金は、間違って多く納め過ぎても税務署は、わざわざ教えてくれません。

投資家自ら計算を行う意識が大事です。

特定口座源泉徴収ありの最大のデメリットは「投資の税金を多く納め過ぎる可能性がある」という点です。

このような事からも正しい税金額を納めたいと考えている私は、保有している証券口座は全て「特定口座源泉徴収なし」で統一して確定申告を行っています。

確定申告を行えば、今回のような複数証券での損益合算も可能になります。

個人投資家にとって確定申告は、大変有利な制度です。

面倒や難しいイメージをお持ちの方も多いと思いますが、投資家に確定申告は必須だと私は考えています。

確定申告の解説

記事の最初にもお伝えした通り、日本は申告納税制度です。

1年間の所得を自ら計算して税務署に持って行き所得に応じた税金を支払うのが基本的な原則です。

このように個人が所得を申告するイベントを「確定申告」と呼びます。

この確定申告は1年間(1月~12月)までを一区切りとして翌年の3月に税務署に申告書を提出するのが基本です。

この確定申告を活用すれば、先ほどの事例で複数社に分かれた損益を合計して合算する事も可能です。

儲かっていないにも関わらずA証券に源泉徴収されて納められた20万円は正しく確定申告を行えば還付として戻ってきます。

上記は、節税の話をしているのではありません。

多く納め過ぎた20万円が還付されているだけです。

1円も得はしていません。

不必要に徴収された税金が戻ってきただけと考えましょう。

この源泉徴収されていた分の還付は、確定申告をしなければ戻ってきません。

確定申告は、投資で正しい税金を納めるためには必要なイベントとお考えください。

確定申告で覚えておくべきポイント

「確定申告」と言っても1から100まで説明すると1冊以上の書籍になります。

全ての情報をお伝えする事は出来ませんがこの記事でお伝えしたい事はたった1つです。

投資で正しい税金額を納めたいのであれば確定申告をしましょう!

もしあなたが確定申告が面倒でやりたくないのであれば本来は、払う必要のない多くの税金を納める覚悟をしてください。

毎年継続して投資で稼ぎ続ける自信があり日本に沢山税金を納めたい方針の方であれば全く問題ありません。

大変素晴らしい考えで称賛します。

しかし今年儲かった1億円が来年に無くなっている可能性があるのが投資の世界です。

私は、投資の世界で生き残り続ける事を最優先に考えています。

投資で儲かっていないにも関わらず間違って不必要な税金を多く支払える余裕は私にはありません。

私は、投資活動そのものが経済への貢献であると考えています。

そして運良く儲かった分に対して正しい金額を税金で納める事が出来れば十分な日本への貢献で誇らしいです。

確定申告と聞くとこれまでに経験のない方は、難しく感じるかもしれません。

しかし確定申告は、上手く制度を理解して使いこなすと複数証券の損益合算以外にも様々なメリットがあります。

投資のケースで代表的な例としては「3年間の損失の繰り越しです。

確定申告は、儲かった申告だけではなく損をした金額も申告することが出来るのです。

例えば過去3年間投資で損をし続けたとしましょう。

過去3年間の損失の合計はー1000万円とします。

そして今年はついに投資に成功して1000万円利益が出ました。

これまでに1000万円損をしているので通算するとこれで初めてゼロの状態に戻ったに過ぎません。

しかし損失が出た年に確定申告で損失を計上していないければ今年発生した1000万円に対して20%の200万円の税金が発生します。

3年間の投資結果を合計すると儲かっていないにも関わらず確定申告で損失を計上していなかった事で200万円分の税金を払う事になるのです。

投資で損が出ている年ほど確定申告を行うべきと言えるでしょう。

このように確定申告をしっかりと行えば「源泉徴収あり」と比較して個人投資家にとって大きく税制は有利になります。

「源泉徴収あり」を選択している投資家も確定申告は可能です。

そう考えた場合、確定申告を行うのであれば、わざわざ源泉徴収を選択する必要はなくなります。

私があらかじめ結論として述べた個人投資家が特定口座源泉徴収なしをお勧めする理由に繋がります。

その他にも確定申告は、投資に限った話ではなく個人の収入や支出に関する所得全般に関わる制度です。

この記事ではお伝えしませんが「確定申告をしないと多く税金を支払う可能性がある

上記を一つの大きなポイントとして覚えていただければ幸いです。

確定申告に関する情報に関しては、書籍やネット潤沢に情報がござます。

本記事とは別に「確定申告」に特化した情報を入手してください。

確定申告を行うor確定申告を行わず源泉徴収ありに任せ続ける(デメリット)

投資家としてどちらか覚悟を決めて自身に合った賢い判断をしてください。

投資の利益減らす重要性

これまで「税金の基本」「特定口座」「源泉徴収ありの注意点」「確定申告」という流れでお届けしました。

ここからは、もう一歩踏み込んだ財務戦略的です。

その年の投資結果を調整する方法についてお伝えします。

テーマとしては「節税」に該当する内容となるかもしれません。

このテーマの最大のポイントは「投資の利益を減らす」事です。

通常、投資は、お金を増やす(利益)目的に行っていると思います。

「利益を減らす」と聞くと真逆なので困惑する方も多いでしょう。

ビジネスや経営をしている方は、理解出来ると思います。

個人投資家でも財務戦略を考えた場合にこの「利益を減らす」考え方は、大事です。

これから先の内容は、実際に節税効果があるために人それぞれ意見あると思います。

私は、投資家として長く活動し続けるため財務戦略をしっかりと計画する事は重要です。

その理由は「投資の結果は、未来が読めない」からです。

投資家として、投資を継続出来る確率を高めるため少しでも出来る事をやります。

今年投資で1億円の利益が出たからと言ってまた来年も1億円の利益が出るとは限りません。

投資は、ビジネスとは違いどのようなスケジュールで利益や損失になるのか相場の動き次第で結果が大きく変わります。

投資で儲かった年に沢山税金を払い、翌年には前年度分の利益を吹き飛ばす大損。

そんな事例が当たり前の世界です。

投資結果を読むのが難しいからこそ、常に最悪の事態を想定し長く生き残り続ける。

投資の世界で長く生き残る事で、少しずつでも長期的に税金を納めればよいでしょう。

投資利益の先送り

個人投資家の場合は毎年1月~12月までと投資年度が決まっています。

上記の期限を利用して投資の利益を出来るだけ翌年に先送りする意識を少し持つだけで納める税金額は大きく変わります。

分かりやすい事例として解説すると投資年度の最終月である12月に個人投資家が100万円利益確定を行いました。

しかし翌月の年度を跨いだ1月には先月の100万円の利益を上回る200万円の損失を出したとします。

直近2か月の投資成績は、マイナス100万円です。

100万円損している状態にも関わらず先月12月の前年度には100万円の利益が出た事になっています。

税法上としては、この100万円の利益に対する税金を納めなければなりません。

個人投資家の場合12月の決済はその年の税金額を確定する非常に重要な月です。

上記のルールを知らないと前年度の投資の税金が払えずに最悪の場合、相場の世界から退場することになるかもしれません。

1ヶ月先の損益が読めないのが投資です。

ある日いきなり大きく損する可能性のある不透明な投資だからこそ出来る範囲内で利益を先送る意識が重要です。

先ほどの例であれば、投資年度の最終月の12月に100万円の利益確定を仮に翌月の投資年度を跨いだ1月に決済していれば、利益を翌年に持ち越す事が出来ました。

翌月(1月)に利益確定の決済すれば、その年1年間の損失と合算する事を出来ます。

この発想を上手く活用すれば大きく利益が出ている年は、長年塩漬けにしている評価損の株を決済して損益を合算する事も可能です。

また、買いと売りを同時に組み合わせた「両建て売買」を活用すると、相場の動き次第ですが、計画的に損失を産み出して利益を翌年に先送り出来る事もあります。

買いと売り(信用売り)の両建て売買を活用した損益事例
  • 日経平均先物「買い」=評価損益+100万円
  • 日経平均先物「信用売り」=評価損益-100万円
  • 合計評価損益は0円ですが12月に損失が出ている取引を決済して損失確定させる。

その年の年末にどちらか一方を決済する事によって確定損益を100万円分調整するイメージです。

本年度の投資利益を減らして、翌年へと投資の利益を繰り越す

上記の考えを投資家が持っているかどうかで投資で納める税金額は大きく変わります。

個人投資家の投資最終月である12月は、今年1年間の投資がどれくらいになるかの損益計算を必ず行うようにしましょう。

沢山利益が出ている年の12月に評価益を抱えた銘柄を決済して利益額を増やす。

1年間の利益に対して20%課税される投資のルールにおいて年末の利益確定は、本当に正しい財務戦略でしょうか?

1年間の投資結果は、行き当たりばったりではなく、事前に計算した財務戦略を意識してください。

経費を増やして利益を減らす

「投資の利益を減らす」もう一つのポイントが「投資の経費を増やす」方法です。

ビジネスの世界では、当然の考え方です。

個人投資家が投資を行う際には、証券会社に支払う売買手数料以外にも年間で様々な経費が発生しているのが普通です。

経費を使う事で投資の利益が増えれば、投資家にも良い事です。

投資にかかる経費として認められる項目は、限定されています。

よく言われる社会通念上(常識の範囲内)であれば下記のような支払いは、投資の経費に該当する可能性があります。

投資の経費になる可能性が高い出費
  • 日本経済新聞などの新聞
  • 会社四季報など投資に関する書籍の購入
  • 投資セミナーやイベントの参加費用
  • 投資分析ツールの利用代

上記のような支払いは、常識的に考えて投資の経費となる可能性は高いです。

一般的な常識の範囲内で投資にかかる経費は、確定申告で計上する事でその年の利益を減らす事が出来ます。

実際に私自身も過去に増田名義(個人)の銀行口座から株式会社サヤトレ(法人)に自社の投資ツールの料金を振り込んで個人の確定申告でサヤトレ料金を経費申請しました。

税務署から投資分析ツールが経費と認められなかった事はありません。

問題なく経費として申請出来ました。

投資分析ツール代金は、投資に必要な経費である

上記は、社会通念上当たり前で何も問題ないと私は考えているからです。

「トヨタ自動車の投資分析をするためにトヨタの車を買って経費にした。」

こんな無茶な事を言う人も中には、いるかもしれません。

最終的な税金の判断は税務署側になります。

しかし投資書籍や投資分析ツールの利用料のように明確な理由があれば投資の経費になる確率が高いです。

弊社のサヤトレを確定申告で経費申請している投資家のお客様も多いです。

投資の結果が読めない未来において投資の利益を減らすため投資に必要な経費を確定申告でしっかりと申請する。

投資に使っている経費があれば、確定申告を行い利益額を減らししましょう。

最後に

本記事のテーマの税金に限った話だけではありませんが「お金」に関する制度は、分かりにくく作られています。

頭の良い人達がわざと分かりにくいルールにしているのです。

不勉強や面倒くさがりな人から多くお金を徴収する構造になっています。

このルールに気が付かずに全てを誰か任せにしていると中々お金が貯まりません。

お金の勉強は、どんな有名な資格よりも人生で役立つ勉強のテーマです。

お金が無くて困るのは、あなた本人とご家族(子供・孫)です。

あなたのお金が少なく貧乏な事は、子供の教育や経験に影響します。

その結果、子供も貧乏になり、子供から教育を受けた孫も貧乏になり、貧困は3世代連鎖していきます。

私は、分かりにくい「お金」「経済」「投資」をテーマに出来るだけ分かりやすく多くの方に情報をお届けしたい考えです。

お金の重要性や気付きのきっかけを与える事出来れば、情報発信しているやりがいにつながります。

過去、富裕層が住む高級住宅街で少数の富裕層に営業をして、金融の情報をお伝えしていました。

しかし個人1対1の対応の場合、地域は特定され数百名の富裕層のにとなります。

これからの時代、投資は富裕層だけでなく全ての個人にとって必要になります。

日本中に出来るだけ広く浅く沢山の方に「お金」について考えるきっかけを提供したい考えです。

私が提供するサービスのみで金融や経済をマスターする事は出来ません。

しかしサヤトレの増田から情報を受けた事をきっかけにお金について真剣に考えるようになった。

そのような気づきやヒントを与える事が出来ればうれしく思います。

私は、元証券会社の金融機関出身の人間です。

証券外務員資格で習った厳しい金融商品取引法が身に沁みついています。

投資の世界においてネット上でよく見かける「誰でも簡単に儲かる」ようなウソの情報を提供することは絶対にありません。

また私自身が投資の世界は厳しいことを身をもって経験しています。

厳しい投資の世界で生き延びていくためには、今回のような税金の知識も一つの武器になるでしょう。

お金に関して学ぶべき事は多いです。

本日の税金に関してもお金のテーマの1つに過ぎません。

学ぶ事多く大変かと思いますが今後も個人投資家目線で役に立ちそうな金融の情報を分かりやすくお伝えしていきます。

本記事をお読みの皆様の資産形成において私の情報が少しでもお役に立てれば嬉しく思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。